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2017年11月17日金曜日
新屋山神社奥宮のストーンサークル(山梨県富士吉田市)
もう2年も前に訪れた場所ですが、今は撤去されたと聞いたので紹介します。
船井総研の船井幸雄氏オススメの神社として、経済界では人気を博したという通称・金運神社。
という経緯もあり、仕事の関連で、ここに参拝する機会がありました。
まずは麓にある新屋山神社から。
新屋にある山神社だから、新屋 山神社。
元は天文3年(1534年)に創建されたという山の神をまつる神社の一つだったはずが、なぜかここまで尾ひれの付く場所となったわけです。
独自の宗教法人格も持っているようです。
写真は撮っていませんが、社殿内に「お伺い石(御神石とも)」があり、いわゆる重軽石の祭祀で吉凶を占うもの。
気持ちを納める必要があります。
さて、こちらは新屋山神社の奥宮とされる場所。
場所は離れて、富士山の2合目に位置しています。
(googleマップはこちらを表示しています)
見てのとおり綺麗に整備された社がありますが、ここにストーンサークル(環帯状列石)と名付けられた石組みがありました。
綺麗な人工物です。
由来は不明。古そうな感じの由緒を匂わせつつも、明確には書いていないという、絶妙ないわれを纏っていました。
当時は、ストーンサークルの周りを3回周り、1回まわるたびに拝礼する旨の解説板が付けられていました。
このストーンサークルが2016年に撤去されたという記事をネットで見つけました。
富士山世界遺産登録による山梨県からの指示に従ったものだそうです。
今は、玉砂利などの人工設備を撤収しているようですが、今は「石の社」という名前に変えているよう。
私は、これについて何かしらの立場に立つものではありませんが、石がある時は崇めたてられ、ルールも指定され、由来もよく分からず集まる人びと。と思えば、今は神社によって取り除かれ、名前も変えられる。
めまぐるしく変わる人間の事情と、石。
いくつかのネット記事も見ましたが、撤去された後のこの場所に、いまだ強烈なパワーを感じるという人もいれば、原形が失われて嘆く人もいる。
人に翻弄された石に、どんなパワーを感じとれるのか?
原形とは、いつの時代の何を指すのだろうか?
石を通して、人間の持つさまざまな感情を見ることができませんか。
2017年11月9日木曜日
入道ヶ嶽(三重県鈴鹿市)を北尾根ルートから登る
三重県鈴鹿市の入道ヶ嶽(標高906m)に登りました。
かつて遠山正雄氏が「『いはくら』について」(『皇学』第4巻2号、1936年)で、数々の「磐座」があることを紹介した山です。
知り合いに誘われたので、珍しく 単独行ではなくグループ登山となりました。
事前の下調べによれば、入道ヶ嶽には下記のルート上にそれぞれ「磐座」が散在している模様。
■井戸谷ルート
いしぐらの磐座(俗称天狗の遊び場)
いしがみのいわくら(通称ふじ社)
■オオハゲ
主坐のいわくら
■不明(おそらく北尾根と二本松の間にある尾根)
いしごうのいわくら
■イワクラ尾根ルート
重ね石のいわくら
奥の院いわくら(俗称ほとけ石)
たていわくら式のもの
■二本松尾根ルート
しめかけ石のいわくら(俗称天狗の腰掛石)
※名称はすべて遠山正雄氏命名のものを使用。
1回でこれをすべて見るのはあきらめて、何回か登ることでコンプリートしたいところです。
当初の登山計画では、井戸谷ルートで登ることを予定していたので「いしぐらの磐座」と「いしがみのいわくら」は見られそう。
さて、登山口にて。
はい、井戸谷は台風で現在通行禁止(苦笑)
事前にインターネットで情報入手していたので想定済みでしたが、まあ・・・残念ですよね。
天気はすこぶる快晴で、これ以上ない天候です。
私、けっこう晴れ男なのです。
そこで、本日は北尾根ルートから登り、下りは二本松ルートで下山の計画。
北尾根には「磐座」なし!
あ、でも石は露出していましたよ。
北尾根ルートは、距離は長いが、傾斜は比較的緩やかなルートだそう。
それでも、もう久しく登山をしていなかったので、へとへと。
体がなまっています。
休み休み登らさせてもらいました。
6合目くらいまでは見晴らしのない樹林帯をひたすら登りますが・・・
7合目あたりから、だんだん樹木が減ってきて・・・
山頂一帯は、笹一面の草原!
到着!
登り始めは暑くてシャツだけでじゅうぶんですが、山頂は強い風が吹き付け、晴れてても寒い。
上着をバッグから出してちょうどいいくらい。
石仲間との登山ではないので、山頂ではピクニック休憩を楽しみました。
登山のイロハ的なものも、勉強させてもらいました。
椿大神社の奥宮。
ここが本当の山頂とのこと。
見晴らしは、なし。
最高点だから無理やりお宮を建てたような感じ。
山頂ではないこの場所の方が、人が集まっていました。
やはり眺望と立地に勝るものはなし。
さて、二本松ルートから下山を開始します。
この写真の下に一つ尾根があり、それに沿って大崩落の崖があるらしく、それを「オホハゲ(おおはげ?)」と遠山氏は書いています。
ここには「主坐のいわくら」があるということで、崖の一大巨岩を含めての名称でしょう。
そして、尾根上に「イシゴウ」と呼ばれる「磐座」もあるらしいですが、どうやらその尾根は現在ルートとして消失している様子。
(たぶん25000分の1地図上で、点線表示されている尾根)
二本松尾根を下ってすぐ、9合目あたりでふりかえればオホハゲの一部を望むことができます。
あれを踏査することは死を意味します。
唯一見ることのできた「磐座」。
二本松尾根の「しめかけ石のいわくら(俗称天狗の腰掛石)」。
他のメンバー、反応薄い(苦笑)
今日一番のテンションで全方位から写真を撮る私。
「天狗の腰掛」「しめかけ石」「七五三岩(しめかけいわ)」などの名称があり、山の天狗がここで腰掛けた石といいます。
また、ここから上は神の住処なので不浄の者はこれ以上登ってはいけない、という目印のために注連縄を掛けた石だと伝えられているそう。
これが本当に天狗の腰掛石と確定していいかは分かりませんが、他に候補となる石は確かに見あたりません。
あとは下山。
9時から登り始め、下山は14時頃という行程でした。
これで入道ヶ嶽のだいたいの肌感覚は分かったので、時機が来れば今度は井戸谷ルートでの登山をしてみたいと思います。
かつて遠山正雄氏が「『いはくら』について」(『皇学』第4巻2号、1936年)で、数々の「磐座」があることを紹介した山です。
知り合いに誘われたので、珍しく 単独行ではなくグループ登山となりました。
事前の下調べによれば、入道ヶ嶽には下記のルート上にそれぞれ「磐座」が散在している模様。
■井戸谷ルート
いしぐらの磐座(俗称天狗の遊び場)
いしがみのいわくら(通称ふじ社)
■オオハゲ
主坐のいわくら
■不明(おそらく北尾根と二本松の間にある尾根)
いしごうのいわくら
■イワクラ尾根ルート
重ね石のいわくら
奥の院いわくら(俗称ほとけ石)
たていわくら式のもの
■二本松尾根ルート
しめかけ石のいわくら(俗称天狗の腰掛石)
※名称はすべて遠山正雄氏命名のものを使用。
1回でこれをすべて見るのはあきらめて、何回か登ることでコンプリートしたいところです。
当初の登山計画では、井戸谷ルートで登ることを予定していたので「いしぐらの磐座」と「いしがみのいわくら」は見られそう。
さて、登山口にて。
はい、井戸谷は台風で現在通行禁止(苦笑)
事前にインターネットで情報入手していたので想定済みでしたが、まあ・・・残念ですよね。
天気はすこぶる快晴で、これ以上ない天候です。
私、けっこう晴れ男なのです。
そこで、本日は北尾根ルートから登り、下りは二本松ルートで下山の計画。
北尾根には「磐座」なし!
あ、でも石は露出していましたよ。
北尾根ルートは、距離は長いが、傾斜は比較的緩やかなルートだそう。
それでも、もう久しく登山をしていなかったので、へとへと。
体がなまっています。
休み休み登らさせてもらいました。
6合目くらいまでは見晴らしのない樹林帯をひたすら登りますが・・・
7合目あたりから、だんだん樹木が減ってきて・・・
山頂一帯は、笹一面の草原!
到着!
登り始めは暑くてシャツだけでじゅうぶんですが、山頂は強い風が吹き付け、晴れてても寒い。
上着をバッグから出してちょうどいいくらい。
登山のイロハ的なものも、勉強させてもらいました。
椿大神社の奥宮。
ここが本当の山頂とのこと。
見晴らしは、なし。
最高点だから無理やりお宮を建てたような感じ。
山頂ではないこの場所の方が、人が集まっていました。
やはり眺望と立地に勝るものはなし。
さて、二本松ルートから下山を開始します。
この写真の下に一つ尾根があり、それに沿って大崩落の崖があるらしく、それを「オホハゲ(おおはげ?)」と遠山氏は書いています。
ここには「主坐のいわくら」があるということで、崖の一大巨岩を含めての名称でしょう。
そして、尾根上に「イシゴウ」と呼ばれる「磐座」もあるらしいですが、どうやらその尾根は現在ルートとして消失している様子。
(たぶん25000分の1地図上で、点線表示されている尾根)
二本松尾根を下ってすぐ、9合目あたりでふりかえればオホハゲの一部を望むことができます。
あれを踏査することは死を意味します。
唯一見ることのできた「磐座」。
二本松尾根の「しめかけ石のいわくら(俗称天狗の腰掛石)」。
他のメンバー、反応薄い(苦笑)
今日一番のテンションで全方位から写真を撮る私。
「天狗の腰掛」「しめかけ石」「七五三岩(しめかけいわ)」などの名称があり、山の天狗がここで腰掛けた石といいます。
また、ここから上は神の住処なので不浄の者はこれ以上登ってはいけない、という目印のために注連縄を掛けた石だと伝えられているそう。
これが本当に天狗の腰掛石と確定していいかは分かりませんが、他に候補となる石は確かに見あたりません。
あとは下山。
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これで入道ヶ嶽のだいたいの肌感覚は分かったので、時機が来れば今度は井戸谷ルートでの登山をしてみたいと思います。
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