2018年4月12日木曜日
高瀬宮(石川県羽咋郡志賀町)
石川県羽咋郡志賀町笹波
町指定史跡。
男石・女石・子石の3体から構成される。社殿は一切持たない。
巨石信仰の祭祀遺跡として指定されているが、遺跡として考古資料が見つかっているかどうかは不明である。
「高瀬宮」(全国巨石磐座探訪記)に、この高瀬宮について詳細な解説がされている。
この石を高瀬大明神と呼び、社殿を何度築いても一夜で壊れてしまったという生粋の石神である。
社殿が建てられなかったことに対する説明付けがあるパターンは貴重だ。
「この石神さまには、ケライ筋にあたる石が四十八個ある」という記述も興味深い。このような陪従者を従える石神の例はほかにもある。
たとえば、『日本文徳天皇実録』(879年)に記された大洗磯前神社創建の起源となった「怪石」は、周囲に二十個あまりの小石が、まるで怪石に付き従うかのように集まっていたという。
また、『出雲国風土記』に記された楯縫郡神名樋山の石神には、百余の小石神が存在したといい、こういった事例と共通した観念を感じられる。
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