三重県四日市市尾平町永代寺
参考文献
神前ふるさと冊子編集委員会・編『ふるさと神前』神前地区社会福祉協議会・神前地区地域社会づくり推進委員会 2005年かんざき風物詩編集委員会・編発行『ヵんざき風物詩』2012年
四日市市・編発行『四日市市史 第5巻 史料編 民俗』1995年
四日市商業高校の南麓に位置。
かつて長松山永代寺という寺院があり、今は薬師堂だけが残る。
境内に「夜泣き石」が存在する。
詳細は看板参照。
伝説によれば、動かされた石のようであり、石が人間のように感情を発露するばかりか、石がベトベトに濡れて身体表現まで加わっている。
「物言う石」ではあるが、信仰というところまでは至っていないようで、現に手向けがされている様子も見かけないが、個人レベルでは不明である。
元は礎石だったものが意思を持つ。
庭石になることを望まなかった石の事例と言える。
『四日市市史』によれば、夜泣き石事例は四日市市内に他に二例あり、四日市市北山町の個人宅には子供の夜泣きが治るとして使われた黒い小石「夜泣石」、四日市市市場町には家に持って帰ると泣き出す16貫(60kg)の「泣く石/ゆうれい石」があったが今は土中に埋まっているといい、どのあたりにあるのかわからない。
夜泣き石と言っても、子供が夜泣きするのを止める石と、石自体が夜泣きする石のパターンに分かれる。
本項で取り上げた薬師堂の「夜泣き石」は後者で、市場町の「泣く石/ゆうれい石」と同類と言える(ゆうれい石という別称が、四日市市西坂部町御館のゆうれい石と名称の共通性が見られ興味深い)。
0 件のコメント:
コメントを投稿
記事にコメントができます。または、本サイトのお問い合わせフォームからもメッセージを送信できます。