福井県勝山市平泉寺町大矢谷
多くの白山神社と区別するため、所在する大字を取って大矢谷白山神社とも呼ばれている。
(加賀・能登と比べると越前における白山信仰の影響は意外に少ないという。『福井県史』より)
勝山市によってジオパークの一つ「大矢谷白山神社の巨大岩塊」 として認定されている。
北東にそびえる経ヶ岳の山頂が崩壊し、その山体を構成する岩塊が勝山市~大野市に数百個の単位で麓に転げ落ち、そのうちの一体がこれだという。
それならば当地の人々には「巨石」という存在は比較的ありふれたものだったとみるべきだが、その中でまつられた岩石とまつられなかった岩石の差は何だったのか。
すぐ近く隣接する大野市域では延喜式内磐座神社も鎮座しているが、それらの岩石は当地より小ぶりで、当地の岩塊はそのような道筋を歩まなかった。それはなぜか。
神社入口 |
巨大岩塊 |
覆屋も岩盤上に建てられている。 |
岩陰に合わせて建屋は設計されている。 |
岩陰の火焚き場 |
本殿側から。隣接する沢音がバックに流れる。 |
鳥居横の岩塊 |
岩上に樹根が這う岩塊 |
ここは白山を開山したとされる泰澄大師が、岩陰で宿泊した大岩窟「一の宿」と伝わる。
残る伝承としてはこれくらいのようで、巨大岩塊は聖なる宿以上の認識は読み取れないが、集落の外れと山の境に立地する巨大岩塊は、横に沢が流れ聖地としての信仰環境は十分に備えている。
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