愛知県豊橋市多米町字赤岩山
赤岩山赤岩寺は、神亀3年(762年)に聖武天皇の勅願で行基により開基されたという。
山号の由来となる「赤岩」と目される岩が、寺の背後にそびえる赤岩山に現存している。
麓からでも、山中にむき出しになった岩の姿が確認できる。
手前の山の中腹に、岩がチラッと見える。 |
赤岩寺山門に立つ「赤岩山緑地案内図」に「大岩」という名前が載っている。
地図を頼りに、寺の境内を突っ切る赤岩川に沿って上流へ約15分山を登っていくと、ちょうど水源の砂防ダムの左手に広大な岩崖が露出している。
立地としては山腹谷間の川沿いである。
広大な岩崖のなかに、一部の岩肌が赤々しく色づいている。
明確にこの岩崖が「赤岩」と証する記録はないらしいが、間違いなくこれが地名発祥の「赤岩」であると判断して問題ないだろう。
赤岩を山号に用いた当寺は、本尊とはまた別の信仰要素として岩石信仰が彩られている。
「赤岩」の裾に目を移すと、地蔵がまつられているが、自然岩のうえに転石を置き、その上に造形を施した頭部が据えられている。
崖の合間にも役行者の石像がしつらえられている。
赤岩の上に斬りとおすように、愛宕神社の社殿が建てられている。
記録はないながらも「赤岩」が数多の信仰の支点として続いてきたことが如実に示されている。
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