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2019年12月22日日曜日

拾石の大巖神社とたび石(愛知県蒲郡市)


愛知県蒲郡市拾石町

大巖神社

大巖神社の名前のとおり、大巖が社殿の背後にひかえている。
屏風のように横に広がる岩肌と形容すればいいだろうか。

中根洋治氏は「蒲郡市の大巖神社」(『愛知発 巨石信仰』2002年)のなかで、蒲郡市博物館職員の方へ聞き取りをしており、社殿内には金色の御幣が立ち、大岩を酒で洗ったり、餅でこすったりして雨乞いをしたとの談を記している。

大巖神社の境内の目の前には「拾石川」が横切っており、川を隔てて鳥居が建つ。
川・酒・雨乞いの水要素と、拾石・大巖の岩石要素が絡み合う。

拾石川

さて、拾石川が流れる拾石町には、拾石神社がある。
ちょうど大巖神社の岩肌の上に登ったところが素戔嗚神社の境内になっていて、素戔嗚神社の別称を拾石神社と呼ぶ。

拾石の地名の語源は調べ切れていないが、素戔嗚神社には「たび石」という奇石が安置されている。

岩盤の上に置かれた「たび石」

現地看板を引用しておく。
「天正の頃、深溝の城主松平家忠が、浜松に居る家康の所へ伺向する毎にいつも、ここに参拝して旅の無事を祈るのを常とした。それから後、里人はこれを“たび石”と呼び遠き旅立ちにはおまいりして家忠にあやかり無事を祈ったと伝えられている。」

出典


  • 現地看板
  • 中根洋治 「蒲郡市の大巖神社」 『愛知発 巨石信仰』 愛知磐座研究会 2002年


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