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2021年1月10日日曜日

丸山の烏帽子岩/伊奈波神社旧跡伝承地(岐阜県岐阜市)


岐阜県岐阜市 金華山山中


金華山(稲葉山)に丸山という一支峰があり、峰上に「烏帽子岩」と呼ばれる岩塊が現存している。





その名のとおり、烏帽子に擬せられるような縦長の三角形状の輪郭をした立岩である。

この烏帽子岩は、伊奈波神社祭神(五十瓊敷入彦命のことか)の烏帽子をかぶせた岩、または烏帽子そのものとされているようで、かつては金華山下を流れる長良川の川底に沈んでいたのを引き上げたものだという。
詳しくは以下のページに民話が紹介されているのでご覧いただきたい。

丸山の烏帽子岩 - 長良川温泉 ホテルパーク

烏帽子は本来石製ではないので、烏帽子の形をした岩でありながら、岩に神が烏帽子をかぶせたのだろうと見た人と、神の烏帽子だから本来非実用である石製の烏帽子が成立し、烏帽子岩を神の烏帽子そのものと見た人に分かれたのではないか。

物語上では、この岩は川底のものを現在地に持ち運んでまつったものと語られているが、烏帽子岩は屹立した立岩ではありながら、その根元は地山の岩盤と根続きになっており、元からここに存在した露岩だろうと推測される。

烏帽子岩の隣には「伊奈波神社旧跡」の石標が建ち、丸山は現在金華山山麓に鎮座する伊奈波神社の旧社地だったといわれる。丸山周辺の山中からは中世の建物遺構も出土しているが、それが伊奈波神社に関わるものであったか仏教施設としての遺構かは何とも言えず、伝承地としての域は出ないそうである。

現在残る礎石等の諸施設は、江戸時代に建てられた丸山神社の社殿跡であり、伊奈波神社の社殿遺構はその下層に埋もれているか、丸山神社建設時に切り合って地層改変された可能性もある。

丸山に残る丸山神社址

現地看板


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