京都府京都市東山区清水 清水寺
京都清水寺に接して、地主(じしゅ)神社が鎮座する。
地主神社境内に「恋占いの石」と名付けられた2つの岩石が、社殿前に左右対称に置かれている。
竹村俊則『昭和京都名所図会2 洛東下』(駸々堂出版、1981年)には「めくら石」の名で記され、現在の名称は配慮によるところもあるだろう。
恋占いは、次の手順を踏んで占う。
- 片方の石の前に立つ。
- 目をつぶって、もう片方の石のところまで歩いていく。
- 目をつぶりながら石のほうへうまくたどり着いたら、恋愛成就するという。
岩石の表面には「恋占いの石」を記す銘盤が埋め込まれている点を考えると、現在、岩石は信仰の中心とみるより、神社の祭神(大国主命)が「恋占いの石」という施設を経由させて恋占いの霊力を発動する「祭祀道具」「祭祀施設」と位置付けるのが適切だろう。
地主神社の公式ホームページによれば、「恋占いの石」は室町時代には「清水寺参詣曼荼羅」にそれらしき一対の岩石が描かれているといい、歴史的にそこまで遡ることができる。
縁のおはなし 縁のはじまり|地主物語|由来と歴史|縁結び祈願 京都地主神社
さらに、上記ページの神社の説明によると、「恋占いの石」がアメリカの原子物理学研究者ホースト博士なる人によって縄文時代の遺物である評価されたとの記述がある。
ここから神社の創建を縄文時代・神代に遡る根拠としているが、ホースト博士のその調査結果の詳細を知りたいところである。
(考古学者の所見によるわけではないのはなぜ?)