宮崎県西臼杵郡日之影町七折
竹の原(竹ノ原)地区の産土神で、かつて存在した高千穂郷八十八社の一つ。
現在は竹之原神社の名だが、江戸時代までは石神大明神を称していた。
社殿の背後、丘陵頂部に高さ約3mの立石状の岩石をまつっており、これが神号の由来となった石神大明神と推定される。
当地の歴史に関する情報は僅少ながら、Facebookアカウント「日之影町の神社」さんの投稿が最も詳しいと思われるので紹介する。
石神大明神に関するポイントをまとめると次のとおり。
- 高さは9尺(約3m)。二つの岩石からなる。
- 石神様と呼ばれていた。
- もともとは村の下にあったのを丘の頂上に移してまつった。
- もともとは二つの岩石の間を通り抜けるくらいの隙間があったが、年々、岩石が大きくなり通り抜けができなくなった。
- 石神に接して置かれた石祠の一つ「伊佐賀嶽大明神」の「伊佐賀」は、「磐境」から由来する可能性がある。
そこにあった自然石をまつらず、まつる岩石を持ってきたという伝説が類例少なく珍しい。
事実がどうであったかは未検証ながら、集落がまつりたい場所にまつるべき神体がなければ用意するということはあるだろう。高さ3mの2体の岩石を麓から上げる労を得たかどうかはわからない。
年々岩石が成長するという成長石(生長石)信仰は各地に類例多く、また、施設としての磐座ではなく信仰対象としての石神の性格をじゅうぶんに伝えるものである。
「伊佐賀嶽大明神(右)」「山神(左)」の石祠。二基の石祠の間に由来不明の丸石もある。 |
竹之原神社の表参道は、集落をV字に迂回するように存在。 |
竹の原大師堂の横から上る裏参道のほうが近い。 |
裏参道の小径 |
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