三重県伊勢市村松町 村松漁港
舟神龍宮。右奥に見えるのが村松漁港。
村松漁港
左・船上龍宮の祠。右・積み石。並置の関係にある。
積み石近景。岩礁を思わせるような形状。
情報がかなり乏しい場所である。
唯一と言って良い典拠は、皇學館大學伊勢志摩百物語編集委員会『伊勢志摩百物語~磐座の聖地めぐり~』(2017年)であり、ここでは「舟神龍宮の積み石」として紹介されている。
担当著者は皇学館大学特別教授の櫻井治男氏であり、その櫻井氏をもってもこの積み石について名称はおろか、付帯する伝承・記録についてもほとんど触れられていない。
(積み石だけではほとんど文章を書けないので、周辺神社の記述を足して何とか2ページの文章を完成できたことが読み取れる)
舟神龍宮について少なくともわかっているのは、昭和28年9月の台風の後、現在地に遷座されたということ。現在地は村松漁港に接して鎮まり漁師の守り神として適地と言えるが、元来の鎮座地ではないことがわかる。
この積み石も、昭和28年より前は別の場所にあったものか、それ以降に構築された祭祀の場だったのか、わからない。
積み石は、多数の礫石を人工的に積み上げたものと推測されているが、この構造と類似した事例がすぐ南東に隣接する有滝町豊北漁港の「社護神稲荷社」にも存在する。
地理的な近さも考慮して、これら海岸沿いの岩礁にも似た積み石祭祀は、相互影響下の存在としてセットで論じることが望まれる。
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