岐阜県不破郡垂井町岩手
明神湖の畔に2個横並びに置かれている。
道路から向かって右側(東側)がウサギ岩で、左側(西側)がカメ岩である。
ウサギ岩(写真右)、カメ岩(写真左) |
ウサギ岩 |
カメ岩 |
明神湖はダム湖であり、湖ができる前は湖底に沈んだ岩井谷にあった。ダム工事の際に失われることなく現地へ移設された経緯がある。
岩井谷の入口にあったこの2つの岩は、狭い谷筋において通行人の邪魔になっていたため、そのことを自覚していたウサギ岩とカメ岩は領主(竹中家)に当地を守護することを申し出たという。
また、ウサギ岩とカメ岩は孤独なおじいさんの話の聞き相手になったという民話もかつて見聞きした。
岩石でありながらも、無機物としての認識ではなく、生き物と同じウサギ・カメで人と会話できる存在とさえなっている。
それは一種の霊異にみえるが、岩石も人間に歩み寄り、どちらが上、どちらが下という構図ではなく、対等的な付き合いをした典型例である。
参考文献
「広報たるい」2023年1月号
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